越子、走る!

踊るケアマネというネーミングがついた、越子。
以前、皆でボーリングに行ったとき、ストライクが出た。
あまりにも嬉しくて、「ドドスコ・ラブ注入」を踊ったら
超ウケて、それ以来「面白い子」のレッテルが貼られてしまった。
本当は、大人しくて内気な美人薄明のはずだったのに・・・

しかし、この越子。
仕事を覚えるにしたがって、超多忙になってしまった。

今日の越子。
朝、出勤すると受け持ちのS子さんが膝と腰が痛いという。
急きょ、併設のクリニックを受診することになる。
越子はナースでもあるので、同行することにした。
相談員と二人で車いすをガラガラ押して、向かいのクリニックへ行く。

S子さんは60代のとき、くも膜下出血で麻痺と失語症となった。
ずっと病院で寝たきりで暮らしてきたという。
夫はすでになくなり、1人息子(独身)が頑張って面倒を見てきたようだ。
退院して、入所してきたときに息子は
「母は僕のことを分かっていないみたいです」という。
意思疎通は難しく、認知症であるとの診断に交流はできないと思っていた。

初めて会ったときに挨拶したら、こっくりと頷いてくれた。
「どこが痛いですか?」というと膝を指さす。
確かに腫れている。膝を少し曲げてクッションをかい、
段ボールでリヒカ(手術後に患部を覆う、ドームのようなもの)の代用を作った。
持って行って、膝をおおって毛布をかけてやると
手を合わせて拝むようなしぐさをして、突然泣き出した。
手を握り「ありがとう」というように頭を下げる。

ああ・・この人は認知症なんかじゃない。
普通の人なんだ。全部分かってるんだ。
きちんとお付き合いしていこう・・そう思った。

そして、クリニックに受診のときが来た。
「大丈夫?寒くない?これから診てもらいましょうね」
と声をかけると、また泣き出した。
涙腺が一気に開いたみたいだ・・

今まで非人間のような扱いをされてきたのかもしれない。
口がきけないから、伝える手段もない。
しかし、メモを渡すと驚いたことに、すごくきれいな字を書く。
しかも、文章も整っていて漢字も間違いがない。

もったいない!
今の自分をこんなに表現できるのに!

クリニックでレントゲンをとることになり
待合室で待っていた。
ふと、週刊誌に目が止まり、S子さんに見せた。
大震災の写真を見ながら、泣いていた。

その後、ドクターから診断と指示が出た。
採血することになり越子は久々に注射器を手にした。
細い血管で入るかどうか懸念したが、運よく入ってくれた。
昔取った杵柄ってやつか。
透析では、かなり鍛えられたからね。

その報告を師長に報告し、事務室に戻るとお昼であった。
しかし、その記録やらなんやらでご飯に行けない。

しかも、今日は年度末の日なので市役所に届ける書類が山積み!
ふと気付くと午後1時!!
時計の針の早いこと、速いこと!
「この時計、狂ってない?」と思わず言ってしまったほどである。

そこへ、福祉用具専門員の人が来訪。
先日、亡くなった人の福祉用具レンタル品を返却する手続きをする。

あれよあれよと2時が過ぎ、慌ててご飯に行く。
お弁当を食べていると、事務の女の子が食堂に顔を出す。
「越子さんに電話が入っていますよ」と。
今度は4時に他の受け持ちの御家族が来て、面接をすることになった。

市役所に行ってくるには1時間は必要だ。
越子は走る、走る!
なんとしても4時までに帰ってこないといけない。
市役所の高齢福祉課は色んな事業所のケアマネでごった返している。
皆、考えることは同じなんだわね。

やれやれ・・・間に合った。
そこへちょうど家族さまが到着。
信頼を築くのは大変だけど、崩れるのはあっという間だからね。

昨日入所したH子さん。88歳。
昨夜、居室で転んでしまったのだという。
事故報告が提出されていた。
転倒防止に歩行器をレンタルすることになった。
福祉用具専門の事業所に連絡して、4時に来て貰う。

H子さんは、頭も体もしっかりとしていて
色んな話しを長々・・・長々・・としてくださる。
(ああ~・・・時間が~・・)
と心の中で焦るものの、微塵も出さずに根気よく聞く。

結局、車いすと歩行器をレンタルすることになった。
さあ!これからが忙しい。
ケアプランを作成して、業者さんに提出しなくてはならん。
それと、提供表と利用表。基本情報やらカンファレンス・・
サービス担当者会議も開いて、記録を残して・・

つじつまの合うように、色んな書類を作らねば・・
その合間に電話が来る、来る。
内線・外線がやたらに来る。

時計は5時半。
本来なら6時が退勤の時間である。
残業は基本はないので、タイムカードは6時を過ぎると押される。
しかし、明日は休みなので何としても、作っておかねばならない。

まだ慣れていないので、時間もかかるしモタモタとしてしまうんだ。
パソコンの扱いは慣れているからいいとしても、ケアマネ書類の文章は
本当に難しい。特に2表と言われるケアプランには悩まされる。

私の机周りはものすごいことになっている。
ファイルと書類とメモ書きがてんこ盛り。

午後8時。
すでに許容範囲を超えてしまったらしい。
越子、壊れる寸前である。

ああ~~~~・・
もうダメ。

まだ残っている上司に謝りながら、帰るとした。

越子にはこれ以上は無理だよ~(泣



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コメント

No title

すごいハードスケジュールですこと。
壊れる前に、ちゃんと白旗を上げるのは大切なことです。
でもひろさんなら、がんばってがんばって旗上げそびれちゃうのかもね。
気を付けてくださいよ。


S子さん、ほんとうにうれしかったんですね。
アタクシもちょっぴり経験があります。
口が達者でも、あんな思いしたんですもん。
かなり我慢を重ねてたんでしょうね。
救われた思いだと思います。

No title

こんなにいそがしくって大丈夫ですか?
くれぐれも体を大切になさってくださいね
蔭ながら応援していますe-460

No title

はるさん。
患者さんや利用者さんが遠慮して、我慢するような環境はダメですね。
なるべくゆったりとゆとりをもって(いるように見えるだけでも)接したいところです。しかし、なんとしても業務が煩雑で多すぎv-393
覚えてしまって、どんどん片づけられればいいのですけどね・・

メイコさん。
ありがとうございますv-406
本当にハードです。
1年間、専業主婦状態でのんびりしてきたので、余計に大変かも。
でも、せっかく縁あって出会った人たちなので、少し頑張りたいと思っています。

No title

なんという忙しさでしょう。身体壊さないようにしてくださいね。越子さんの仕事の大変さが伝わってくるよ~。私には未知の世界だけれど、すごいなぁって尊敬しちゃう。越子さんのような方々がいてくれるおかげで社会は成り立っているんだなって思います。
私も4月1日は新入生の就学手続きがあってお昼もとれない忙しいさ。それだけでもふらふらで、夕飯作りはバスさせてもらった(すかいらーくの宅配にした~)根性なしですワ。
でも子どもたちはその方がうれしかったみたいだけど…。
お互い頑張りましょうネv-221

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No title

kabuさん。
以前と比べると、時間が2~3倍くらいの速さに感じます。
一日の早いことといったら・・
昼休み、食事を摂るだけで精一杯・・・
そこどころか、食べてる途中でも呼ばれて中断したりね。
夕べは21時、その前は22時に帰宅しました。
夫は「大丈夫か?」と口では言いつつも、不機嫌ですねv-403
今、ちょうど給付管理が始まっているのですが、仕事に慣れてなくて遅い越子は、時間もかかってしまうのです・・・トホホ・・・
今日はお休み頂いて、銀座へ繰り出しますわv-344オホホ・・

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