入所者は週に2回、入浴をする。
本当はもっと、入れればいいのだろうけれど
70~80人をコンスタンスに入れるのは、2回が限度である。
ショートステイの入退所者は必ず入れるから
午前・午後にどう頑張っても20人が限度である。

ケアに入る人は、多ければ多いほど安全に丁寧な対応ができるけれど
やはり、看護・介護の職員は足りているという施設は少ないであろう。

当然、看護師も着脱や整容、処置のために入浴介助に入る。
浴室は暖房がガンガンで、暑いのなんのって。
着脱や移動させるのも、重労働で力が要る。
汗がだらだら流れてくる。

Yさん・90歳の男性が入浴を終えて脱衣室に入ってきた。
体を拭いてまずは上着を着せ、立ち上がらせて下着を穿かせる。
立つときにオムツパッドをはさんでパンツを穿かせる。
「私によくつかまっていてね」
と声かけして立ちあがらせ、パッドをはさもうとしたら・・らら!
つい、おふくろさんを触ってしまった。
そしたら、何を勘違いしたのかYさんはぎゅうっとハグしてきた。
遠い昔を思い出したのかしら・・・

T子さん・82歳の女性は、言葉も話せないしマヒもある。
介護度は5で、すべてに介助が必要な人。
だけど、30歳のMさんという男性の介護さんがお好きらしい。
彼が食事介助に行くと、うっとりと見つめて大きく口を開く。
他の人だと「うぐぐぐ~っ」と怒って口を閉ざしてしまう。
あまりにも分かりやすくて可笑しい。
そのT子さんの着脱にMさんが入った。
ベッドの上で体をコロコロ転がさせて脱がせてもらっている。
ずっとMさんを見つめてじっとされるがままになっていた。
こちらも遠い昔を思い出していたのかもしれんな・・・

Kさん・75歳の男性は、若くて頭もややクリアであるが体が動かない。
注文や多く、やってもらえるまでしつこく繰り返す。
しかも名指しで何度も訴えるので、始末が悪い。
「だから、待ってと言ってるでしょ?」
「ホント、ムカつく!」
「さっきも言ったよね!?」
介護さんたちの怒りもヒートアップしてくる。
Kさんは、若いころは居酒屋で調理師をしていたという。
だから、食事についてはうるさい。
結婚は3回したから子供は8人いるとか。
自分はオンナによくモテタと豪語する。
たしかによく見れば、どちらかというと色男の部類であろう。
そして、オンナにマメであるらしい。
入浴が終わると足を開き、見せびらかすように手で持ち上げ
「ここのおふくろさんのところがかゆいので、軟膏をぬってください」という。
奈須子はよく分からないが男性がいうには「使い込んだしろもの」なんだそうだ。
たしかに他の人と比べると、立派に存在感があるようだ。

入浴時間は若きし頃を思い出させるようなシーンが数々存在する。


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2012.02.26 / Top↑
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