「お~い、ひろくん。次の患者を入れて」
「は~い。えっと・・小川さ~ん」
「こらあ。オガワじゃなくて、ナガイだろうがよ」
「ありゃま~。ナガイさ~ん。お入りください」
天然ボケナースは毎日こんな調子である。

その「ナガイさん」は、オン年82歳。少々(ボケが)きている。利用しているデイサービスでドアに指をはさんで負傷してしまったと、デイスタッフとともにやってきた。車いすに乗り、なんとも嬉しそうにニコニコしている。
ひ「手のどこらへんが痛いのですか?」
ババ「はいはい。痛いんです」
ひ「今までに、何か病気をしたことがありますか?」
ババ「はいはい。元気です」
聞こえていないのか、理解していないのか・・・

Dr「ばあちゃん、いくつになったんだい?」
ババ「え~っと・・・30・・??」
Dr「そんなわけねえだろうが~。皆が怒っちゃうぜ」
ババ「そうね。40・・いや50・・忘れたわ。うふふふ」

そうか、私もその手で行こう。
「ひろさん、おいくつですか?」
「20・・いくつだっけ?いや30になったかも」なんてね。

Drは私たちには厳しく指導するけど、ばあちゃんにはとっても優しい
Dr「デイサービスで何してんの?歌とか歌うの?」
ババ「うん。歌う」
Dr「何歌うの?美空ひばり?」
ババ「うん。歌う」
Dr「そりゃあ、いいや。大丈夫だよ。おだいじなさいね~」って。

Drは某大学病院に20年勤めてから開業したやり手である。外科・整形外科のドクターって、オペとか切った貼ったの処置をバリバリする、いわばエリートである。一口にDrといっても、科によって色々あるのである。といっても、私たちに比べたら何倍も何十倍も勉強しているのだけれど・・。ごめんなさい。世のDrたちの皆さん。

先日、前に勤めていたクリニックの友からメールが来た。
「院長に怒られた。怖いよ~、え~ん」て。
ヤツ(院長)の鬼がわらみたいな形相を思い出して、つい「わははは」と笑ってしまったわ。
私もよく怒られたっけな~。最初は怖くてビビったけど、だんだん慣れてきた。(ってどんだけ怒られてたのか)
あるとき、看護師長の対応を見て「これだ!」と思ったんだわ。

院長「何してんだ!早くしろ」
看護師長「はいはい~。チェンチェ~」
とおどけながら肩をすくめて、横向いて舌をペロッと出した。
アイツ、へそ曲がりで偏屈なくせに、小心者だから、真に受けて凹んでは損である。
それからは怒られても、怒られても「へんだ!バーカ」と心でつぶやき、横向いてあかんべする。
でも、言ってしまってから「あんなこと言っちゃったけど、大丈夫かなあ・・」なんて陰でコソコソ気にしたりしている。そこがまた可愛いよね。だからヤツが、けっこう好きであった。尊敬もしていた。人間臭さもあった。

そんなDrにもまれて鍛えられてきたから、今のDrに何を言われても、㋬でもない。
それよりも注射をミスったとき、患者から「失敗されたの初めてだよ。カットバンが二つも貼ってあってみっともねえ」なんて叱れてるほうが、すっごく凹む(泣)。ひたすら謝るしかない。

いやはや、お金を頂くということは、その道のプロであるってことだと、聞いたことがある。
白衣を着ていれば、新人だろうが、天然ナースだろうが、「プロ」なのである。
なんの仕事でもそうであると思うが、色んな事があるさ。
オシゴトしている皆さん、頑張りましょう。

スポンサーサイト
2010.08.03 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://mekuphiro627.blog20.fc2.com/tb.php/59-d3b9c974