認知症の人の頭の中って、どんな世界なんだろう。
何を感じ、何を見て、何を思っているんだろう。

Mババ様。
ふだんは大人しくて可愛らしいけど
一旦スイッチが入ると、何を言ってもダメである。
先日は、透析をしたくないと駄々こねして
誰が何を言っても一歩も引かない。
今日はできないかもしれないなあと誰もが思った。
そこへ偶然、家族が来訪。
手のひらを返したようにとは、このことを言うのだと思った。
大人しく、透析を受けるという。
寂しかったのかもしれないなあ。
その後は、いつものMさんに戻って
ニコニコして「ありがとね」って可愛く言う。

Tジジ様。
以前にもここに書いたことがあったと思うが
すごい暴言を吐く。
「何するんだ!よせよ!」
「やめろやめろ。こいつめ!」
注射が大嫌いなんだろうなあ。
針をみると大暴れ。
私なんて、人殺しって言われたもん。
でも、あれだけの「ああ言えばこう言う」って
すごいなあって思う。
「いて~よ」
「痛いよね、少し我慢して」
「何が我慢だ。分かりもしねえで」

Aナースはひたすら沈黙だそうな。
何を言われても、聞こえないふりをする。
「・・おい・・なんだ、聞こえないのか・・」
と暴言を吐くのを諦めるそうだ。

Bナースは延々と言い返すらしい。
「なんだよ、おまえは」
「なんだよじゃないでしょ。」
「うるせえよ。だまれ」
「そちらこそ、少し黙ってください」
「なんだと!生意気な」
「なまじゃないです。煮ましたから」
そのうちに疲れて諦めるそうだ。

でもね、口じゃなんだかんだと言って
本当は寂しがり。
イキがって、強がってるだけ。
皆からかまってほしいだけ。

ババ様が往診に来たドクターに恋するのは
日常茶飯事である。
さっきまでブータレていたくせに
先生がきたとたん満面の笑み。
「せんせ~❤待っていたんですよ❤」
と一オクターブ高い声で目をキラキラさせる。
恋する乙女そのものである。
「胸の音聞かせてね」
と聴診器を胸に当てると、恥ずかしがっちゃってさ。
あのね、せんせ~はお仕事で聞いてるのよ。
耳まで真っ赤になっちゃって。
ある意味、羨ましい。

私もババ様になったら、夢の世界にいるふりして
せんせ~やら、若い理学療法士くんや介護くんに
恋して楽しもうかしら(爆


スポンサーサイト

コメント

医者も大変ですね、戦後ベビーブームのときに研修医だった方、産科希望で医局へ行ったがまわってくる患者は泌尿器系ばかり、一月で小児科へ移ったそうです。
あの先生、開業して数年は白衣を脱いで寝たことが無かったと言ってましたね。

わたあめさん
病人は白衣を見るだけで安心し
罪人はポリスを見るだけで心機能低下し
呆人は異次元の世界におられます。
私たちも異次元に少し入りかけているようです。
特にご先輩のわたあめ様は私より少し先に
おられるようです・・・

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)