Fさん

入居しているFさんは60代の男性。
色んな病気を持っていて、体中オペ創がいっぱいある。
片足を切断しているため車いす生活だ。

それでも底抜けに明るいところが好きだ。
いつも大きな声で皆に挨拶している。
私を見かけると、遠くからでも
美人なひろちゃ~ん❤」と手を振っている。
(他の女性のスタッフも同様に呼んでいるのだが)
海坊主みたいな風体でニコニコしているのを見ると
こちらまで明るい気持ちになってくる。

でもこの頃少し元気がない。
足が痛いのだという。
幻肢痛であろうという診断で痛み止めが処方された。
でもどうやら、健側のほうも痛いらしい。
よく見ると爪の先が少し赤くなっている。
「こっちまで切ったら歩けなくなって困るからなあ」
と心配していた。
看護師たちが毎日せっせと処置をしていたのだが・・・
先日、かかりつけの大学病院を受診したところ
やはり壊疽が始まっていて、切断は免れないとのこと。
ベッドが空き次第、入院・オペになるのだとか。

どうせ死ぬなら、旨いものをいっぱい食べちゃうと言って
悪友と二人で抜け出して、色んなものを食べてきたらしい。
焼き鳥、ウナギ、蕎麦、・・そして酒を飲んだという。
血糖値はウナギ昇りでインスリンの単位を増やした。

なんだかヤケクソになっているような様子。
ちょっと心配だな。
気持ちは分からなくもないけれど。
私だったとしても、凹んでしまうと思うし。

どうしたらいいのかな。



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コメント

それはそっとしてあげたほうがいいんじゃないでしょうか。
何か要望があれば、聞いて差し上げるのがいいような気がします。
悲しみや辛さは、やはり自分で砕いていくしないのですから。
「お手伝いできることはありませんか?」 と
いつもよりちょっと多く聞いてみるくらいかな。

生意気な意見ですね、すまんです(笑

医療が急速に進歩した今だから生きているんじゃないかな・・・楽しく短く生きるのも、その方の人生だと思うけどね。

はるさん
ありがとう。
全然、生意気じゃないです(嬉
確かに手伝えることってないもの。
ただ、気にかけていますよとサインだけは
送っておきたいと思いました。

健康で、病院とは縁遠い人がいる一方
なんでこんなに体を切り刻まなければならないひとがいるんだろう。
痛い思いをたくさんして、思うように生きられなくて
それでも明るく振舞って・・・
Fさんってすごいなあと思います。

わたあめさん
私が看護師になってからも
医療は日進月歩で、どんどん改良されています。
医療機器にしても薬にしても、治療法にしても。
楽しいか楽しくないか、幸せかそうでないかは
その人の気持ち次第なのかもしれませんね。

人それぞれ、
とてもいい性格のお方だと想像されます。
体質によるのでしょうけど、そこまで進行すると
もう止めようがないのかもしれませんね。
誰だってやけくそにもなるのでしょう。
お気の毒です。
慰めようもないでしょうが、普通通り話しかける
しかないね。

ottchさん
本当にその通りです。
体中切り刻んであるのに尚、足切断を余儀なくされるとは。
気の毒としか言いようがないです。
Fさんが受診から帰ってきて一報が入ったとき
ナースステーションに大きなため息が漏れました。
「やっぱり・・」「なんでなの?」「はあ~っ・・」
人ごとながら、凹みました。

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