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「ひろっぺ~。会いたかったよ~。チュウして~」
遠くからデカイ声で、車いすをこいでやってくるジジ様。
ずんぐりむっくりの丸っこい体に、懐こい笑顔。
ちょっとセクハラな言動があるけれど、なんか憎めない人だった。

糖尿病で足を切断しているため車いす生活をしていた。
透析を受けていて、毎日が退屈と言いながらも
時々、介護タクシーで出かけて行って買い物や食事(酒も)をするアクティビティがあった。

何かのイベントがあると、真っ先に参加していた。
一番前の席を陣取り、いつも楽しげに笑っていたっけ。

前日も、オレンジカフェが開かれて、参加していた。
珈琲とお菓子がふるまわれ、ハーモニカ演奏やマジックの披露があった。
「ちゃんと種明かしてね~」「おお!上手だね~」
といつものように大きな声で盛り上げていた。

ところが、その夜に急変して逝去してしまった。
なにが起きたのか。

思えば、スタッフたちにお別れの挨拶をしていた。
介護士のGさんには
「Gちゃんの顔を見るのは最後だからね~。ちゃんと顔見せてぇ」
と冗談まじりに話したと言う。
「またいつものおふざけだと思って、あしらってしまったの。
あれが本当の最後だったのなら、相手にしてやればよかった」
と涙ぐんでいた。

「俺も長くないから、好きなものを食べて飲んで死にたい」
「死ぬ前に一度でいいから触らせて~」
など冗談ともとれる言動があった。

部屋で一人で逝ってしまった。
あんなに明るくて、元気でムードメーカーな人だったのに
最後はなんだかあっけない。

送りだす時は五月晴れのいい天気だった。
「いい天気だな~。気持ちいいよ。」
と言いながら楽しげに歌を歌いながら出かけて行く姿が目に浮かぶ。

ジジ様。
なんか寂しいよ。

「ひろっぺちゃんが一番いい❤」
と社交辞令でも言ってくれて、ちょっと嬉しかった。

ただただ、冥福を祈るばかりである。

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2018.04.29 / Top↑
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