クレバさんたちは、80代の後期夫妻と姉妹らしい60代の女性の4人でツアーに参加していた。

老親のお伴をする孝行娘たちの図である。

皆名字が違うから、娘たちはそれぞれに嫁いでいるのだろう。

旦那様たちは、快く送り出してくれたのかな?

それとも妻の権力をふりかざして留守番を強いたのか・・?

ともかくとして、なかなかできないことだと感心していた。P9230013.jpg

ところが、2日目になると姉妹はケンカでもしたのか仲たがいをしている様子。

バスの中でも別々に座っていて、口もきかない。

クレバさんは他の親子・夫婦・家族連れにパラサイトしながら観光している。

「まったく同室の人ったら、風呂が長くていやになるわ。イビキや歯ぎしりもすごくて
眠れないし、ほんと疲れるわ~」

とあちこちに愚痴を撒き散らしている。

こりゃあ、姉妹ではないのかもしれないなあ。

そっか!きっとクレバさんは嫁なんだわ。

3人だと割に合わないからと誘われたのだ。

「旅費は出すから、一緒に行かない?」と。

タダでカナダに行けると聞いて、二つ返事でOKしたに違いない。P9260341.jpg トロントのCNタワー



一方、娘のほうはかいがいしく親たちの面倒をみているというのに・・

「オトウサン、Eチケットはある?次はナイアガラで舟に乗るから帽子は置いてね」
「オカアサ~ン。ドルがたくさんあるから両替して~」

といちいち口出しをしつつ、甘えている。

ドルを¥にって、それは損だよ~。でも可愛い娘のことだから、そんなことはどうでもいいのかな。

後期夫妻はずっと商売をしてきて不動産もたくさんありお金には困っていないらしいしP9260311.jpg オンタリオ湖畔。


ナイアガラの滝観光のメイン、霧の乙女号に乗るため列に並んでいると後ろからクレバさんの声がする。P9250240.jpg

「オトーサン、手が冷たいね」

「もうアチラ(天国)に近いからのう」

「またそんなこと言って!私が困るんだから、ダメよ。」

おや?義理といえども親子は親子なのね。ちょっとウルウル・・

クレバさんの眉間のしわは消えないものの珍しく笑顔である。P9250215.jpg


いよいよ日本に帰る日が来た。

トロントのエドモントン空港でクレバさんのリポDの手提げから出てきたものは・・・

なんとカナダに着いた初日にサンドイッチと一緒にもらったリンゴジュース。

まだ持っていたの~?

「これって、捨てないといけないのよね。今飲んじゃお」

ってそんなに急いで飲まなくても・・・ほらほらむせ込んじゃって・・・

ここで後期妻と初めて話をした。

ひろ「娘さんたちと一緒に旅行ができて、お幸せですね」

後期妻「あれは娘たちじゃないよ。知り合いというのか友達だな。
    娘たちは仕事が忙しくて、かまってくれないから、迷惑をかけないように
    こうして、自分たちで遊んでいるんだよ」

ええぇぇえ~っ!!家族じゃなかったの~っ?P9240095.jpg 氷河の上にて。

てことは、後期夫妻の財産を狙う、オンナ詐欺師たちってことなのか?


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2010.10.06 / Top↑
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