診察室に30代くらいの若い男性は入ってきた。

(あれ・・?この人誰だっけ?なんか秘密を共有したような気がするな・・)

とくにヤマシイという感情でもなく、話もしたことがない。

あっ!思い出したぞ~。

先週、腰痛がひどくて受診してきた人だ。

ベッドに横になるのも大変で、体を支えてお手伝いしたんだ。

その肌の温もり?を思い出した。

痛みで脂汗をたくさんかいて、ベトベトしていた。

世間で言う「ぎっくり腰」ってやつだ。

ドクターから座薬を入れるように指示が出た。

私は、カーテンを引いて二人きりの(?)密室ならず密空間を作った。

ズボンをおろし、おパンツを下げ、いざ座薬を挿入。

「お口で軽く息をしてくださいね。お腹に力を入れないでください」
「はい」

という会話をした。

ただそれだけのことである。

今日はずいぶんと楽になったようで、一人で歩いている。

良かったな~。


注射に来た、人の良さそうな可愛いおばあちゃん。

だけど、なんとなく避けたい気分がする。

そう、そうなのだ。

前回、なかなか針が入らなくて大変だったんだ。

人柄はまったく問題なくて、避ける理由もないのだけど・・

「アタシの血管が細いから、ナースさんたちにご迷惑かけて、ごめんなさいね」

なんて言ってる。いやいや、こちらこそごめんなさい。

それでも、血管との相性ってものもあるのだ。

私は深いのが苦手。奥まで入れるのは怖い。

細くても浅いほうがいい。

針先をちょっと入れて、すくいあげるようにするとスルッを入る。

曲がっているものは、針先を左右に動かして、探る。

入職したころは、失敗ばかりしていたけど、このところは少なくなってきた。

習うより慣れろとはよく言ったものである。

逆に、皆が避けている偏屈ジイさんは血管まで偏屈だ。

何も知らない私が注射に行くと「あれ@・・あんた上手いな。痛くないよ」という。

「名前はなんていうんだ?いつからここに勤めているんだ?」
「なかなか美人ぢゃないか。ええっ?」

とまあ、すっかり私のファンになられた様子。

医療川柳に「注射の上手いナースはもてる」というのがあるが、まさにそれだわ。

しかし、次も痛くないとは限らない。

失敗したら、ボロクソに文句を並べるんでしょ。





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2010.10.13 / Top↑
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